数字で振り返る2020年に人気だったポーランド音楽<SPOTIFY編>

あけおめです!
2021年もゆるーく更新できればと思うので、ポーランド音楽が気になる人はぜひ今年もこちらのブログをチェックしてくださいね(^^♪

さて、新年なので、まずはさくっと2020年の音楽シーンを振り返ってみたいと思います。
昨年はコロナウイルス感染症のパンデミックで、たくさんのコンサートやツアーがキャンセルになりましたが、もちろん厳正なロックダウンを2回も実施したポーランドでもそれは例外ではありませんでした。ライヴ活動が大きな収入源となっている多くのアーティストが苦戦を強いられた1年だったと思います。今年はまたライヴが見れるようになるといいですね!

さて、音楽シーンを数字で振り返るということで、まずはポーランドのSpotifyで2020年最も聴かれたアーティストや楽曲を紹介しますね!

<SPOTIFY編>

2020年最もポーランドで聴かれたアーティストTOP5

No.1 Taco Hemingway(タコ・ヘミングウェイ)

No.2 Quebonafide(クエボナフィデ)


No.3 Lanek(ラネク)


No.4 Bedoes(べドエス)


No.5 Mata(マタ)
fot. Aleksander Żukowski

TOP5すべてのアーティストがラッパーですよ。すごくないですか?
しかもTaco Hemingway(タコ・ヘミングウェイ)は2018年から3年連続、不動の一位なのです。Quebonafide(クエボナフィデ)も人気はTOP1,2を争うラッパーで、タトゥーだらけのルックスとハードなサウンドが特徴です。
3~5位は近年人気が急上昇してきたラッパーたち。ラッパーというかLanekは元々プロデューサーとしてBedeosやTaco Hemingwayたちにビートを提供してきた人物ですね。最近はラッパーとしての活躍も際立ってきています。Bedeosは2020年に3rdアルバムが大ヒットしたBydgoszcz出身のラッパー。Mataは2019年にデビューしたばかりの若干20歳のラッパーです。


2020年最もポーランドで聴かれた曲TOP5
※タイトルクリックするとSpotifyで聴けます♪

No.1 Bubble Tea by Quebonafide(クエボナフィデ), Daria Zawiałow(ダリア・ザヴャウォフ), Duit(ドゥイト)


冒頭のリリックで「東京が恋しい」とラップしてるのが嬉しい!! Quebonafideとは以前、東京で会ったことあるのですが、本気で数ヶ月でも日本に住んでみたいと言ってたくらい日本が大好きだそうです。
人気ポップシンガーのDaria Zawiałow(ダリア・ザヴャウォフ)と、気鋭プロデューサーDuit(ドゥイト)とのコラボ曲が、2020年ポーランドで最も聴かれた、ちょっと切ないチルな曲でした。

No.2 Blinding Lights by The Weekend


唯一ポーランド以外のアーティストでランクインしたThe Weekend。この曲は本当にあちこちでかかってましたよね。

No.3 Impreza by Sobel(ソベル)


Sobelは2020年、彗星のごとくシーンに登場したまだ10代のラッパーで、こちらのパーティーソング「Impreza」が爆発的人気となりました。今後の活躍も楽しみです!



Taco Hemingwayが母国ポーランドを痛烈に批判したリリックが注目を集めた「ポーランドのタンゴ」。かなり興味深いリリックなので、そのうち訳しましょうかね。Lanekがプロデューサーとして参加しています。

No.5 100 Dni Do Matury by Mata(マタ)

「マトゥラまであと100日」という曲で、こちらもリリックが面白いです。マトゥラというのは日本でいう大学入試センター試験みたいなもので、ポーランドの高校生たちにとって重要かつ脅威の試験なわけですが、それをテーマにしたラップが大きな支持を得てランクイン。

2020年最も人気だったアルバムTOP5
※タイトルクリックするとSpotifyで聴けます♪

No.1 『100 dni do matury』by  Mata(マタ)

No.2 『ROMANTIC PSYCHO』by Quebonafide(クエボナフィデ)

No.3 『Opowieści z Doliny Smoków』by Bedoes(べドエス)

No.5 『H8M5』by Białas(ビャワス)

というわけで、The WeekendとポップシンガーSanah(サナ)をのぞいたTOP5ランクイン作品&アーティストすべてがヒップホップ・アーティストという結果になっていました!
ポーランドの音楽っていうと日本の皆さんはショパンとかジャズとか民俗音楽なんかを思い浮かべる方が多いと思いますが、実際はめちゃくちゃヒップホップ大国っていうのが面白いですよね。ポーランドのヒップホップシーンは多様で、聴きごたえあるアーティストたくさんいるので、ぜひ食わず嫌いせずに何曲か聴いてみてほしいです。

そんなポーランドのヒップホップをもっと知りたい方はぜひ私が2018年に出版した著書『ヒップホップ東欧』をチェックしてくださいね♪またちゃっかり宣伝してるけど許してね!笑

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2019年ポーランドでもっとも売れたアルバムTOP20

Cześć!

2019年にポーランドで最も売れたCD TOP20を紹介します。こういうのは年始にやるものなんですが、ブログ再始動したのが夏なので笑、とりあえず記録として残したいと思い、売上ランキングを載せますね。
ポーランドでは、OLiSという機関がCDの売上データを毎週リリースしていますが、そのOLiSが出した年間TOP 20です。


1. Małomiasteczkowy』by Dawid Podsiadło(ダヴィド・ポドゥシャドゥウォ)

なんと2019年にポーランドで最も売れたアルバムは2年連続同タイトル!ポーランドの音楽シーンで最も愛されているアーティストDawid Podsiadło(ダヴィド・ポドゥシャドゥウォ)の3rdアルバムでした!ラジオでもかかりまくっていて人気アーティストなのですが、2年連続NO.1とは前代未聞の強さです。すごかりし!

Małomiasteczkowy



2. OST『A STAR IS BORN

言わずと知れたLADY GAGA主演のミュージカル映画『アリー/ スター誕生』のサウンドトラックが売上No.2。大ヒットでしたし、アカデミー歌曲賞も受賞していましたよね。ポーランドでも大人気だったようです。

Shallow  by Lady Gaga and Bradley Cooper



3. Wojtek Sokół』by Sokół(ソクウ)

ポーランド・ヒップホップ界のレジェンド的人気ラッパーSokół(ソクウ)がリリースした完全なソロとしては初となるアルバム(過去にはデュオ、コラボでアルバムをリリース)。週刊誌Politykaでも2019年の最優秀アルバムに選ばれています。

Chcemy Być Wyżej(もっと高くへ)



4. 『Mr. Kękę』by Kękę(ケンケン)

著書『ヒップホップ東欧』でもインタビューした元郵便配達員のラッパーKękę(ケンケン)の5thアルバムが第4位!4thアルバムは2019年度の年間7位だったので、相変わらずの高い人気ですね。

Safari(サファリ)



5. Męskie Granie 2019』コンピレーションCD

ポーランドの人気夏フェスMęskie Granie による毎年恒例のコンピレーションCD。Męskie Granieはポーランドのアーティストのみが出演するフェスなので、コンピレーションCDを聴くとその年のポーランドの注目曲が大体把握できると思います。また毎年フェスのオフィシャルソングをリリースしているので、こちらもチェックしてください♪

Sobie i Wam(自分とみんなに)  by Męskie Granie Orkiestra 2019 (Nosowska, Igo, Organek, Zalewski) 



6. Instrukcja obsługi świrów(狂人の取扱説明書)by O.S.T.R.(オー・エス・テー・エル)

天才ラッパー/プロデューサーO.S.T.R.(オー・エス・テー・エル)のソロ15作目が6位にランクイン。本作では音楽的評価はそこまで高くないみたいですが、幅広いファン層がいるのでアルバムは売れたということですかね。この「Chevy Impala」は90年代の古き良き時代を西海岸ヒップホップなサウンドでノスタルジックに綴っていて良い感じです♪

Chevy Impala



7. 『Afirmacja(アファメーション)』by Kamerzysta(カメジスタ)

ポーランドで今最も人気の高いYouTuberの1人であるKamerzysta(カメジスタ)によるラップアルバムがTOP10入り!ポーランドではこれまでにもYoung Multi(ヤング・ムルティ)などYouTuberがラップをやるケースがいくつかありましたが、今回のが一番売れてます。

AIR FORCE ONE



8. The Platinum Collection - Greatest Hits I,II & IIIby Queen

映画『ボヘミアン・ラプソディ』の大ヒットから2年連続でTOP10にランクインしたQueen。2019年にランクインした国外アーティストはQueenとLady Gagaのみでした!

Bohemian Rhapsody


9. Widmo(亡霊)』by PRO8L3M(プロブレム)

個人的に大好きなヒップホップ・ユニットPRO8L3M(プロブレム)。2010年以降のポーランドで最も重要なヒップホップ・アーティストの1組と言っていいと思います。Oskarの独特な世界観のあるラップと類い稀なセンスが光るプロデューサーSteezのタッグ、マジでかっこいいです。フルアルバムとしては2ndということになるのですが、これまでの成功に甘んじることなく、本作でも攻めてます。

Interpol(いいタイミング)



10. Pocztówka z WWA, lato ’19(2019年夏、ワルシャワからのポストカード)』by Taco Hemingway(タコ・ヘミングウェイ)

ポーランドで若い世代を中心に絶大な人気を誇るラッパーTaco Hemingway(タコ・ヘミングウェイ)によるフルアルバム4作目。彼はリリックもそうですけど、本当にオリジナルな存在で、これほどの人気なのに常にシーンから1歩引いているスタンスというか、ミュージックビデオすらあまり作成しないのです。それでいてなおライブするとなれば、チケットは売切れ必至。2019年はDawid Podsiadło(ダヴィド・ポドゥシャドゥウォ)とのジョイントコンサートをワルシャワ国立競技場で行ったのですが、チケットは発売3時間で売切れ、ポーランド人アーティストとして初めてこの会場を満員にしたという新記録をぶち上げました。

W PIĄTKI LEŻĘ W WANNIE(金曜日はバスタブに横になる) feat. Dawid Podsiadło(ダヴィド・ポドゥシャドゥウォ)



2019年はTOP20の中で国外アーティストはQueenとLady Gagaしかランクインしませんでした。それだけポーランドの国産音楽の人気が高まっており、またレベルの高いアーティストや作品が誕生しているということ。そしてヒップホップ勢が存在感をどんどん増しています。

2019年はTOP10中6作品が、さらに言えばTOP 20中11作品がヒップホップ・アルバムでした!アルバムの売上だけがシーンを反映しているとは言えませんが、ポーランドでのヒップホップ人気の高まりは止まる気配なし。
そんなポーランドのヒップホップを知りたい方はぜひ著書『ヒップホップ東欧』をチェックしてくださいね♪

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こういった売上ランキングの上位に入っていなくても素晴らしいアーティストがポーランドにはたくさんいるので、手始めにMęskie Granieなどのコンピレーションアルバムを聴いて好きなものを掘り下げていくといいと思います。今はYouTubeやSpotifyでなんでも聴けるので便利ですよね^^

以下は11位〜20位までのランキングです。気になるものがあったら聴いてみてください。

11. 『Męskie Granie 2018』コンピレーションCD<オールジャンル>
12. 『Muzyka współczesna(現代音楽)』        by Pezet(ペゼット)<ヒップホップ>
13. 『Chudy chłopak(痩せた少年)』 by Kali / Magiera(カリ/マギェラ)<ヒップホップ>
14. 『Czerwony Dywan(赤い絨毯)』by Paluch(パルフ)<ヒップホップ>
15. 『Borcrew album』     by Borcrew(ボルクルー)<ヒップホップ>
16. 『Mini Dom』  by Kortez(コルテス)<オルタナティブロック>
17. 『1984』 by Paweł Domagała(パヴェウ・ドマガワ)<ポップ>
18. 『Opowieści z doliny smoków(竜のいる谷の物語)』by  Bedeos&Lanek(ベデオス&ラネク)<ヒップホップ>
19. 『Roksana Węgiel』 by Roksana Węgiel(ロクサナ・ヴェンギェル)<ポップ>
20. 『Helsinki』 by Daria Zawiałow(ダリア・ザヴャウォフ)<ポップ>





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2020年度フレデリック賞の結果発表!

Witam!


今日はまもなく授賞式が開催される2020年度第26回フレデリック賞のノミネーションをお知らせします!フレデリック賞とは、ポーランドのグラミー賞に当たるもので、ポーランド国内でもっとも権威のある音楽アワードであります。通常は3月や4月に授賞式が開催されるのですが、今年はコロナウイルス蔓延の影響で延期となり、10月に開催されることになりました。

今年の結果発表は以下のとおり!
※ジャズ、クラシックについては割愛させていただきます。

デビュー・オブ・ザ・イヤー  FONOGRAFICZNY DEBIUT

Hania Rani(ハニャ・ラニ)
Photo by Marta Kacprzak 




ロック部門最優秀アルバム賞 ALBUM ROKU ROCK

 Muniek Staszczyk(ムニェク・スタシュチク)『Syn Miasta』



ポップ部門最優秀アルバム賞  ALBUM ROKU POP

Natalia Przybysz(ナタリア・プシブィシュ) 『Jak malować ogień』




オルタナティブポップ部門最優秀アルバム賞  ALBUM ROKU POP ALTERNATYWNY



ヒップホップ部門最優秀アルバム賞 ALBUM ROKU HIP HOP

Taco Hemingway(タコ・ヘミングウェイ)『Pocztówka z WWA, Lato ‘19』


エレクトロニカ部門最優秀アルバム賞 ALBUM ROKU ELEKTRONIKA 



オルタナティブロック部門最優秀アルバム賞 ALBUM ROKU ROCK ALTERNATYWNY

Hania Rani(ハニャ・ラニ)『Esja』


ワールドミュージック部門最優秀アルバム賞 ALBUM ROKU ROCK MUZYKA ŚWIATA

Hańba!(ハィンバ!)『1939』



最優秀楽曲賞  UTWÓR ROKU

Muniek Staszczyk(ムニェク・スタシュチク)  "Pola"
 

最優秀ミュージックビデオ賞 Teledysk Roku

Syny(スィヌィ)"Nag Champa"



最優秀カバー賞 NAJLEPSZE NOWE WYKONANIE

Mela koteluk(メラ・͡コテルク)&Hania Rani(ハニャ・ラニ)"Odprowadź"


ブルース/カントリー部門最優秀アルバム賞 ALBUM ROKU BLUES/COUNTRY

Jamal(ヤマル)『Czarny Motyl』



ポエトリーミュージック部門最優秀アルバム賞 ALBUM ROKU MUZYKA POETYCKA

Mikromusic(ミクロミュージック)『Mikromusic z dolnej półki』


というわけで、来日公演経験もあり日本でもファンの多いHania Rani(ハニャ・ラニ)が5部門ノミネートしたうちの4部門を受賞して、2020年の最多受賞アーティストとなりました(※Haniaは上記のほかに、最優秀作曲家賞も受賞しています)。実際に2019年の彼女は世界的に活躍していましたし、アルバム『Esja』も『Home』も本当に素晴らしいアルバムです。私も家でしょっちゅう聴いています。ただオルタナティブロック部門での受賞というのは、ちょっと首をかしげるカテゴライズですが…。笑

ヒップホップ部門ではベテランPezet(ペゼット)、フレデリック賞の常連O.S.T.R.(オー・エス・テー・エル) 、イチ押しのPRO8L3M(プロブレム)らがノミネートしていましたが、今やポーランドヒップホップ界NO.1の人気アーティストTaco Hemingway(タコ・ヘミングウェイ)が受賞。彼は自主レーベルを立ち上げ、Asfaltからは移籍したようですね。

今回受賞した作品はどれも個人的にもお勧めできる作品ばかりですが、特に皆さんに聴いてほしいのはHańba!(ハィンバ!)とSyny(スィヌィ)!彼らはまだ日本で知っている人少ないと思うけど、めっちゃかっこいいので聴くべし!

こちらにノミネート作品も含めたフレデリック賞2020のSpotifyプレイリストのリンクを貼っておくので、良かったら聴いてみてくださいね♪


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Kasia Lins(カシャ・リンス)

Hejka!

今日紹介するアーティストは日本でもアルバムが発売されているのでご存知の方もいるかな?

Kasia Lins(カシャ・リンス)
fot. Kasia Los
▼プロフィール
1990年、ポーランド生まれのシンガー・ソングライター/ピアニスト。7歳よりピアノを始め、クラシックを学び、中学、高校でソウルやジャズの魅力に開眼。高校卒業後は音楽大学でジャズ・ヴォーカルを専攻した。2012年にナッシュビルにて、タワー・オブ・パワーのラリー・ブラッグスらを迎えた1stアルバムを録音。2013年7月にアルバム『テイク・マイ・ティアーズ』でCDデビューを果たした。また同年、ポーランド版「X-FACTOR」第3期に出場している。2018年に発表した2ndアルバム『Wiersz Ostatni(最後の詩)』ではオルタナティヴサウンドを聴かせ、フレデリック賞にノミネート。2020年に3rdアルバム『Moja Wina(私の過ち)』
http://kasialins.com/
https://www.instagram.com/kasialins/


”表現者”という言葉がぴったりな、芯の通ったかっこいいアーティストです。まずはデビューアルバムからこちらの曲をどうぞ。

Ain't Gonna Wait

デビューアルバムはすべて英詞で、ジャズにカテゴライズされます。日本盤も発売されたデビューアルバムでは、エリカ・バドゥやディアンジェロらに影響を受けた、“ジャズ・ミーツ・ネオソウル”と評されました。
2ndアルバムでは一転、ロックに傾倒したオルタナティブサウンドを展開していくようになるのですが、これがまた素晴らしく!
タイトルトラックはポーランドの詩人Władysław Broniewski(ヴワディスワフ・ブロニェフスキ)の詩に作曲して歌っているのですが、このバルカンっぽいギターリフがめっちゃかっこいいのです。

Wiersz Ostatni(最後の詩)

Kasiaは『Wiersz Ostatni(最後の詩)』でフレデリック賞オルタナティヴポップ部門最優秀アルバム賞、最優秀作者賞にノミネートされました。
そして今年2020年、コロナ禍の中レコーディングされた3rdアルバム『Moja(私の過ち)』をリリース。こちらのタイトル曲では作曲・プロデュースにおけるパートナーKarol Łakomiec(カロル・ワコミェツ)とともにMVの監督も手がけています。

Moja Wina(私の過ち)


こちらの動画では、Kasiaがお題を出されて10秒以内に頭に浮かんだ曲を歌うというミッションの中で、エイミー・ワインハウスやニッキー・ミナージュ、ニック・ケイヴのカバーを続々と披露してるので、よかったら見てみて。高いヴォーカル力を感じます。


自身でもインタビューで話している通り、創作にダークさを感じさせる側面が特徴的。インスピレーションを受けているのはニック・ケイヴやヴィヴィアン・ウェストウッドと話し、サイケデリックに惹かれるというKasiaは、作詞作曲やMV監督、衣装やメイクといった細部でおいても自分を表現することにこだわっています。

Koniec Świata(世界の終わり)

音楽的才能と高い表現力が出会って生まれたアーティスト、Kasia Lins(カシャ・リンス)を紹介しました!ぜひ聴いてみてくださいね!

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Sanah(サナ)

Witam!

今日はここ2年で注目度が急上昇しているシンガーソングライターSanah(サナ)を紹介します♪

Sanah(サナ)
foto.facebook
▼プロフィール
1997年Warszawa(ワルシャワ)生まれのシンガーソングライター。子ども時代から音楽学校に通い、2019年にショパン音楽アカデミーをバイオリン学科で卒業すると同時にMagic Recordsと契約。同年10月にミニアルバム『Ja na imię niewidzialna mam』をリリースした。2020年にはフレデリック賞に3部門でノミネートしている。同年に1stアルバム『Królowa dram』

ポーランドで最も伝統のあるショパン音楽院を卒業している才気あふれるアーティストです。まずは最初に注目を集めたこちらの曲をどうぞ。

Siebie Zapytasz(自分に聞いて)


キュートさもある歌声に表現力の高さもある感じ!バイオリン専攻でしたが、ほかにもピアノを弾き、作詞作曲もすべて手掛けてます。
こちらは1stアルバムのプロモシングルとなった曲で、ラジオでメガヒットとなりました。
Szampan(シャンパン)

2020年のフレデリック賞ではオルタナティブ音楽部門の最優秀アルバム賞、新人賞、新プロジェクト賞の3部門にノミネートという快挙でしたが、コロナウイルス感染拡大でポーランドのロックダウンとなり、4月開催の予定が10月1日に延期となりました。

Koronki(レース)

この曲すごく90sポップ感あるなぁと思ったらソングライティングにイギリスのメタルコアバンドThe Eyes of a Traitor(2015年解散)のメンバー、サム・ブレナンとトム・ホーリングスが参加していました。2人はバンド解散後、ミュージシャンとしてスパイスガールズのMelanie Cなどにも楽曲提供しているようです。

Invisible Dress



こちらは英語歌詞のデモ曲「Invisible Dress」ライブ動画で、Sanah(サナ)がバイオリンを披露するシーンも。彼女の素晴らしいところはこの魅力的な歌声やキャッチーなメロディーだけでなく、作詞にも非常に長けているところ、ポーランドではSanah(サナ)の歌詞に共感する女子が続出しています。

No sory

音楽的な才能が光る若きシンガーソングライターのSanah(サナ)を紹介しました!これから彼女の曲はたくさんポーランドのラジオで聞くようになるでしょうね♪


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Rosalie.(ロザリー)

Witam!

今日紹介するのはRosalie.(ロザリー)!ポーランド音楽シーンを今をチェックするなら是非とも聴いておいてほしいアーティストです。


Rosalie.(ロザリー)
fot. @tatianaandkarol

▼プロフィール
1993年ベルリン生まれ、Poznań(ポズナニ)育ちのシンガーソングライター。2015年に「This Thing Called Love」を発表して注目を集め、2016年にEP『Enuff』をDLのみでリリース。2018年にヒップホップレーベルAlkopoligamia.comよりリリースした1stアルバム『Flashback』が高く評価され、同年度のフレデリック賞新人賞にノミネートされた。2020年には移籍したDef Jam Polandより2ndアルバム『IDeal』を発表している。
foto.facebook

浮遊感のあるボーカル、80sや90sのR&B感がとても魅力的なシンガーです。まずは最初に注目を集めたこちらの曲をどうぞ。ちなみにプロデュースはMałe Miasta(マウェ・ミャスタ)のMateusz Gudel aka Jordahが担当しています。

This Thing Called Love


ポーランド発のR&B系シンガーとしては相当レベル高いですね。自分のスタイルとしてモノにしている感じ。その予感は同じくJordahがプロデュースしたこちらの曲(2017)で確信に変わります。

Pozwól(お願い)

いや~カッコイイですね!このチル感、最高です。
そんなわけでヒップホップ界隈のみならず、エレクトロ系のアーティストともしばしば客演するようになりました。

Spokojnie(落ち着いて)


フレデリック賞新人賞取るか⁉と思われたRosalie.ですが、残念ながら受賞したのは
Daria Zawiałow(ダリア・ザヴャウォフ)。どちらも素敵なアーティストですけどね!
とにかくRosalie.(ロザリー)には今後も大きな可能性を感じます。

So Good


Rosalie.(ロザリー)は2020年5月にニューアルバムのプレミアライブをTIDALで行ったんですが、なんとかTIDAL GLOBALつまり全世界で最も見られている動画No.1という偉業を達成しました!ポーランドのアーティストがTIDALでNo.1とはマジで凄いことです!残念ながらTIDALでしか見られないので、アカウント持ってる人は見てみてください。
こちらはそのプレミアライブでも披露した、2020年リリース『IDeal』からの新曲。80sファンクネスあふれるダンサブルなトラックです。

Nie Mów(言わないで)


80s、90sR&Bとエレクトロミュージックの間をつなぐシンガーソングライターRosalie.(ロザリー)を紹介しました!ぜひチェケラしてくださいね!


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Bitamina(ビタミナ)

Witam!

今日は若い世代を中心に大きな人気を誇るジャジーなエクスペリメンタル・ヒップホップ・ユニットを紹介します!

Bitamina(ビタミナ)
foto.material prasowy

▼プロフィール
2009年に結成されたエクスペリメンタル・ヒップホップ・ユニット。メンバーはボーカル&ラップを担当するMateusz Dopieralski(マテウシュ・ドピェラルスキ)aka Vito Bambino(ヴィト・バンビーノ)、ポエトリーリーディングを担当するPiotr Sibiński(ピョトゥル・シビィンスキ)、プロデューサーのAmar Ziembiński(アマル・ジェンビィンスキ)。2013年に1stアルバム『Listy Janusza』をセルフリリースするが、音楽好きの間に注目されるようになったのは2014年リリースの2nd『Plac Zabaw』から。2016年にはKaleidoscope Recordsよりインストゥルメンタル・アルバム『C』を発表し、続く2017年にはロングヒットとなった4th『Kawalerka』で人気を確立する。2019年には5th『Kwiat i Korzenie」をリリースした。

Bitamina(ビタミナ)はなんといってもこのチルでジャジーなビートとMateuszの少ししゃがれたような歌声が魅力的です!まずは人気ナンバーのこちらをどうぞ。

Dom(家)



Vito Bambino(ヴィト・バンビーノ)としても活動するMateuszは幼少期にドイツのケルンに移住し、現在もドイツ在住。ドイツでは俳優としても活動していますが、とある集まりでプロデューサーのAmarと知り合ったことがBitamina(ビタミナ)結成のきっかけとなりました。一方のAmarとPiotrも日常的には有機野菜やオーガニックチーズの生産に携わっていて、本業ミュージシャンではないという、少し異質なグループなんです。そのため、ミュージックビデオもほとんど作成していないのですが、人気アーティストDawid Podsiadło(ダヴィド・ポドゥシャドゥウォ)と共演した↓こちらの曲はMVがあります。

Nikt(誰も)     Bitamina / Dawid Podsiadło

いや〜Mateuszの歌声にはうっとりしちゃいますね。ポーランドの音楽フェスで彼らを観る機会があったんですが、相当な人気でした。もちろんMateuszの歌声やPiotrのポエトリー、Amarによるチルなビートが融合するからこその魅力だと思います。
↓こちらも人気曲。

Na Pół(半分に)

こちらの”Pytanie do Niej(彼女への質問)”のMVは、ワルシャワ映画学校の生徒による卒業プロジェクトとして作成されたもの。Bitamina(ビタミナ)は彼らの映画『Stacja(駅)』にサウンドトラックを提供しています。

Pytanie do Niej(彼女への質問)

↓こちらラジオ局Czwórka で行われたライヴ動画です!50分くらいあるけど、気持ちよく聴けると思うので、ぜひ聴いてみてください。

Bitamina @ Czwórka


ジャジーなヒップホップをベースにしたユニットBitamina(ビタミナ)を紹介しました!ぜひ聴いてね!




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Ralph Kaminski(ラルフ・カミンスキ)

Siema!

今日はずっと書きたかった才能の塊シンガーソングライターRalph Kaminski(ラルフ・カミンスキ)を紹介しますよ!

Ralph Kaminski(ラルフ・カミンスキ)
foto.Dawid Grzelak

▼プロフィール
1990年、Jasło生まれ。子供の頃からバイオリンや歌唱のレッスンを受け、グダンスクのスタニスラフ・モニューシュコ音楽アカデミーのほか、オランダ・ロッテルダムにあるコダーツ芸術大学を卒業しているシンガーソングライター、マルチインストゥルメンタリスト。2009年かから数々の音楽コンテストやタレント発掘番組に出演。2016年にセルフプロデュースしたアルバム『Morze』でデビューし、高く評価される。2017年にうつ病を患い、2年かけて治療。2019年には2ndアルバム『Młodość』を発表した。

2020年に30歳を迎えるRalph Kaminski(ラルフ・カミンスキ)は間違いなくポーランド音楽シーンの若手を代表するアーティストの1人。まずはこちらのデビュー曲をどうぞ。

Podobno(おそらく)

伸びやかな歌声とエモーショナルな表現が印象的な曲ですよね。しんみり聴き入っちゃう。1stアルバム『Morze』ではピアノを中心とした楽曲が並び、失恋や内省的な成長を歌っていて、とてもパーソナルなアルバムになっています。

Meybick Song

彼のすごいところは作詞作曲プロデュースを自分でこなすだけでなく、映像にも強いこだわりをもっていて、MVの監督まで務めちゃうところ。”Meybick Song"でも監督を担当しています。映像面で影響を受けているのはグザヴィエ・ドランやタランティーノだそう。

そして2019年に2ndアルバム『Młodość』をリリースしたのですが、それまでのメガネにタートルネックという大人しそうなイメージをガラッと変え、金髪ロン毛&ファンキーなイメージを打ち出してシーンを驚かせました。

Kosmiczne Energie(宇宙エネルギー)

ちなみにこのMVの冒頭に出演しているのはRalphのお母さんです^^ 
この劇的なイメチェンについて彼は「全ての人に気に入られるものではないのは分かっている」と話していますが、その背景にはデヴィッド・ボウイやフレディー・マーキュリーなど彼が敬愛するアーティストからの影響があるようです。

Wszystkiego Najlepszego(良いことがありますように)

(どうでもいいけどここでRalphが着てる”Dobra Zmiana"セーター欲しいw)
Ralphは他にも影響を受けたアーティストとしてエイミー・ワインハウスやアデルの名前を挙げています。
誰に影響を受けていようとRalphは独自のアーティスト性を確立しているし、とにかく表現力の塊だと思うんですよね。圧倒されます。

Autobusy(バス)


Ralph Kaminski(ラルフ・カミンスキ)を紹介しました!ぜひ聴いてね!



 
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Kwiat Jabłoni( クフィャト・ヤブウォニ)

Siema!

久しぶりですが、みなさんお元気ですか?
私は元気です!

もうご無沙汰すぎてこのブログどうしようか、とまで考え始めてさえいましたが、コロナ禍で家で過ごす時間も増えたし、そうは言ってもポーランドから紹介したいアーティストが途切れることはないので、時間がある時にマイペースに更新することにしました。

というわけで早速こちらのフォークポップDUOを紹介します♪

Kwiat Jabłoni(クフィャト・ヤブウォニ)

▼プロフィール
2018年に結成されたJacek Sienkiewicz(ヤツェク・シェンキェヴィチ)とKasia Sienkiewicz(カシャ・シェンキェヴィチ)による姉弟ユニット。楽器はピアノ、マンダリン。2018年以前にはHollow Quartetというユニットとしてタレント発掘番組「Must Be The Music: Tylko Muzyka」に出演している。2018年8月にデビュー曲「Dziś późno pójdę spać」をYouTubeで公開すると数ヶ月で数百万回視聴されるヒットとなる。2019年2月にデビューアルバム『Niemożliwe』をリリース。
foto.facebook

姉弟ならではのハーモニーと歌心がとても魅力的なユニットです。まずはデビューから大きな注目を集めることとなったこちらの曲をどうぞ!

Dziś późno pójdę spać(今日は遅くに寝る)

いいですよねぇ!絶妙なハーモニーがメロディーを際立たせるように耳に心地よく響きます。
ちなみにKwiat Jabłoni(クフィャト・ヤブウォニ)とは訳すと「りんごの花」という意味ですよ。

Niemożliwe(ありえない)

この2人が注目されたのにはもう1つ理由が。実は2人の父親は80~90年代に活躍したバンドElektryczne Gitary(エレクトリチネ・ギタルィ)のリーダー、Kuba Sienkiewicz(クバ・シェンキェヴィチ)なんです。幼い頃から音楽が身近な環境だったことが想像できますね。

Wodymidaj(水をちょうだい)feat. Ralph Kaminski

私は自粛生活中、この曲のアコースティックバージョンにズキュンとやられてしまってました!素晴らしいライブ演奏!かっこいいアレンジ!大好きなアーティストRalph Kaminski(ラルフ・カミンスキ)が参加しているのも最高です。

Miasto Słońca(太陽の街)

こちらは2020年8月の新曲ですが、実はこれラッパーEldo(エルド)の2014年の楽曲のリメイクでなんです。ヒップホップレーベルAlkopoligamiaが、ポーランドのヒップホップをジャズやポップなど他のアーティストによってリメイクするというコンセプトで「Albo Inaczej」というプロジェクトをやっていて、今回はKwiat Jabłoni(クフィャト・ヤブウォニ)も参加しています。

Idzie Zima(冬が来る)feat. Bum Bum Orkiestra

ハーモニーが美しいフォークポップDUO、Kwiat Jabłoni(クフィャト・ヤブウォニ)を紹介しました!ぜひ聴いてみてね♪


ウェブショップmalinkiで著書『ヒップホップ東欧』、ポーランド音楽CD、雑貨など販売しています。

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【歌詞対訳】Wyślij sobie pocztówkę(ポストカードを送れよ)by Łona i Webber (ウォナ・イ・ヴェベル))


☆☆歌詞の日本語訳コーナーです☆☆
Wyślij sobie pocztówkę(ポストカードを送れよ)by Łona i Webber (ウォナ・イ・ヴェベル)




こう書けよ:こんなところじゃ生きられない
ここに住むなんて無理
ゴミ溜めで貧困があるだけでは足りず、うつなんだ
政府は大事にしてくれない それどころか
どうやって人を虐殺しようか考えてる
例えば歩道? もちろんゆがんでる
雨、雹、雷
それに人を食う性質を持つ不親切な地元住民
魂にためにも面白いことはない
2つの劇場、1つの映画館、通ってさえいないし
バーのカツレツは冷めたまま出される
緑も足りない どこもかしこも植物は小さすぎる
既婚者の運命が変わる機会なんてない
ここじゃ奥さんたちはシャツのアイロンがけもしてくれない
信じられないほどつまらない遊びのプログラム
それにこの感激させてもくれない風景
ちっとも助けにならない
それ以外は元気だ うまくやってるよ
じゃあまたな 元気で タデクより


それかこう書けよ:ゾッとするわ!
ここではふしだらな16歳の女の子たちが
誰かが近づくのを待ちながら公園で立ってるの
私があの歳の頃のセックスと言ったらレシミャン(*)だった
がんばってペトラルカ(*)ね
時間厳守について賞状をあげるのは難しいわね
トラムは遅すぎるし バスは早すぎる
タクシーの運転手さん、急いで!
まったく手癖の悪い田舎ね
ここでは何も起こらない 
何も走ってない なんにもよ
娯楽が少ないし 誰と飲んだらいいのか
ここじゃ誰とも接点が持てないんだもの
正直にお客さんと話せるけど 重要な点があるわ
泣き言ばかりで 不満をいうのが大好きなのよ
文化の中にあるゴミ溜め 理解しがたいわ
コンサートホールはあるけど チェロはないの
それ以外は元気よ なんとかうまくやってるわ
元気でね キスを送るわ マリアより


フック
ポーランドではこれほど多くの田舎がさびれている
ちょうどお前が住んでいるのが
その中でも最悪の場所だったってこと
こんな不快な場所では運命がお前を閉じ込めちゃうって
そこからポストカードを送ってよ


最悪なことになる前にさ、お前
1つ ポストカードを手に取って
2つ どこでもいいから送れよ
どこでもいいんだ 当てずっぽうでいい
クアラルンプール、ウランバートル、デリー
ここでどんなに嫌な音が鳴っているか書けよ
唯一見える景色は見込みのない風景だってことや
唯一聞こえる音は機械がウンウン鳴る音だってこと
西側には大量の移民が急増してる
名前を書いて読んでみろ そこには何が書いてある?
絵はかなり間違ってるけど フラストレーションは本物だ
痛みもかなりある だけど事実は1000分の1だけ
セミコロンは1つ だから文学的にはなかなかいいね
そいつを棚から取り出せ カバンの中に隠すなよ
住所を書け どこでもいいから
そして送るんだ 雷が鳴ることなんて期待するな
だけど誰かこれを読んで楽しんでくれるのか?
間違いないよ


そこらじゅうでこれほど多くの田舎がさびれている
だからポストカードを送れよ 早く送りなよ
カードを送った先は自分のいる場所より
おそらくずっとひどいという事実で
お前の地平線が明るくなりますように


レシミャン(*):ポーランドの詩人ボレスワフ・レシミャン(1877-1937)。
ペトラルカ(*):イタリアの詩人フランチェスコ・ペトラルカ(1304-1374)。


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2018年ポーランドでもっとも売れたアルバムTOP20


Cześć!

2018年にポーランドで最も売れたCD TOP20を紹介します。ポーランドでは、OLiSという機関がCDの売上データを毎週リリースしていますが、そのOLiSが出した年間TOP 20です。


1. Małomiasteczkowy』by Dawid Podsiadło(ダヴィド・ポドゥシャドゥウォ)

2018年最も売れたアルバムは、現在ポーランドの音楽シーンで最も愛されているアーティストDawid Podsiadło(ダヴィド・ポドゥシャドゥウォ)の3rdアルバムでした!X-Factorを優勝して以来、出す曲、出すアルバム全てがヒットしています。2018年はアルバムタイトル曲が大ヒットしました。

Małomiasteczkowy



2. 『Soma 0.5 mg』by Taconafide(タコナフィデ)

今、ポーランドの若い世代に絶大な人気を誇る2人のラッパーTaco Hemingway(タコ・ヘミングウェイ)とQuebonafide(クエボナフィデ)によるコラボユニットが春にリリースしたアルバムが2位にランクイン!彼らの「Tamagotchi(たまごっち)」はW杯の時ポーランドのSpotifyリストにも入り、日本でもネットを中心にちょっと話題になりましたね。

Tamagotchi



3. W drodze po szczęście』by O.S.T.R.(オー・エス・テー・エル)

ポーランド・ヒップホップ黎明期から第一線で活躍するラッパー/プロデューサーO.S.T.R.(オー・エス・テー・エル)のアルバムが3位でした。数年前に手術を受けて肺がんから生還してから新たな進化を遂げています。

Alcatraz



4. 『1984』by Paweł Domagała(パヴェウ・ドマガワ)

俳優して既に長いキャリアを持つ34歳のアーティスト、Paweł Domagała(パヴェウ・ドマガワ)は2018年に2枚目となるソロアルバムをリリースして大ヒットを記録しました。

Weź nie pytaj(聞くなよ)



5. 『Czerwony Dywan(赤い絨毯)』by Paluch(パルフ

去年もアルバムが年間総合アルバムチャートの5位に入ったラッパーのPaluch(パルフ)が、2018年も引き続き第5位にアルバムを送り込みました!ここ数年で勢いのあるラッパーの一人です。

Balans feat. Słon



6. The Platinum Collection - Greatest Hits I,II & IIIby Queen

映画『ボヘミアン・ラプソディ』が世界的に大ヒットしたので、これは当然という感じでランクインしてますね!

Bohemian Rhapsody



7. 『To Tu』by Kękę(ケンケン)

著書『ヒップホップ東欧』でインタビューした元郵便配達員のラッパーKękę(ケンケン)の4thアルバムが7位に入りました。メッセージ性の強いリリックが相変わらず人気です。

Nigdy Ponad Stan



8. Męskie Granie 2018』 コンピレーションCD

ポーランドの人気夏フェスMęskie Granie は毎年、ポーランドのアーティストたちのコラボによるオフィシャルソングとともにコンピレーションCDを出しているのですが、これが毎年ヒットしています。このアルバム聞けば、その年ポーランドで流行った曲が大体チェックできますよ!

Początek(始まり)



9. Mój dom(我が家)』by Kortez(コルテス)

2017年にリリースしたKortez(コルテス)の2ndアルバムが2年連続で年間TOP10にランクインしました!2018年に3rdアルバムも発表したのですが、こちらは16位に入っています。美しい曲を書くシンガーソングライターです。

Dobry Moment(いいタイミング)



10. 『The BestZacznij od Bacha(ザ・ベスト:バッハから始めて)』by Zbigniew Wodecki(ズビグニェフ・ヴォデツキ)

2017年に亡くなった音楽界の大御所アーティストZbigniew Wodecki(ズビグニェフ・ヴォデツキ)のベストアルバムもまた去年に続いて、年間TOP10に留まりました。国民に愛されていたのが伝わりますね。

Lubię Wracać Tam Gdzie Tz



2018年はTOP10中Queenを除いて全てがポーランドのアルバムでした!ポーランド音楽の割合は例年高まっている傾向にありましたが、その勢いはとどまることを知らず。それは20位までに海外アーティストがEd Sheeranしか入っていないのから見ても明らかです。
そしてそして!2018年はTOP10中4作品がヒップホップアルバム! 20位までを見ると、さらにヒップホップ・アルバムだらけ!もはやポーランドはヒップホップ大国と言っても過言ではないのではないでしょうか!
そんなポーランドのヒップホップを知りたい方はぜひ著書『ヒップホップ東欧』をチェックしてくださいね♪

著者から直接購入:http://bit.ly/2ABcY24
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Amazon:http://amzn.to/2AB2xLF
個人的にはディスコポロのSławomir(スウォヴァミル)が13位に入っているのもすごいと思ってます。あと、20位まででみますと、PRO8L3M(プログレム)は激推しですので、絶対聞いてくださいね!

是非他にも気になるものがあったら聴いてみてください。

11. 『Cafe Belga』  by Taco Hemingway(タコ・ヘミングウェイ)<ヒップホップ>
12. 『Atypowy』        by Szpaku(シュパク)<ヒップホップ>
13. 『The Greatest Hits』 by Sławomir(スウォヴァミル)<ディスコポロ>
14. 『V8T』 by Kali, Flvwlxss(カリ、フロウレス)<ヒップホップ>
15. 『The Best Of』     by Ania Dąbrowska(アニャ・ドンブロフスカ)
16. 『Mini Dome』  by Kortez(コルテス)
17. 『Mej duszy dziecko』 by Hinol, Polska Wersja(ヒノル、ポルスカ・ヴェルシィヤ)<ヒップホップ>
18. 『Ground Zero Mixtape』by  PRO8L3M(プログレム)<ヒップホップ>
19. 『Divide』 by Ed Sheehan
20. 『Malinowa...』 by Stanisława Celińska(スタニスワヴァ・ツェリィンスカ)





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2017年ポーランドで最も売れたアルバムTOP20


Cześć!

2017年にポーランドで最も売れたCD TOP20を紹介します。ポーランドでは、OLiSという機関がCDの売上データを毎週リリースしていますが、そのOLiSが出した年間TOP 20です。


1. 『Egzotyka』by Quebonafide(クエボナフィデ)

なんと2016年の年間チャートに続き、またもヒップホップアーティストがNo.1という快挙です!このアルバムはQuebonafide(クエボナフィデ)が世界を旅し、各地で受けたインスピレーションを元に作ったアルバムで、それぞれの曲のテーマになった国でMVを撮影するという豪華さ。日本で撮影された「Między słowami」も必見です!

C'est La Vie



2. Divide』by Ed Sheeran

世界的に大ヒットを飛ばしまくったエド・シーランはポーランドでも大人気ですね!

Galway Girl



3. 『Spirit』by Depeche Mode

デペッシュ・モードはポーランドで熱烈に愛されているバンドで、熱狂的なファンによるファンイベントが各地で開催されています。デペッシュ・ファンのことをDepesze(デペシェ)と呼んだりするほど!最新作が売れたのも納得です。

Where's The Revolution



4. Mój dom(我が家)』by Kortez(コルテス)

声が魅力的なシンガーソングライターKortez(コルテス)の2ndアルバムがNo.4入り!心にしみる歌声が愛された結果ですね。

We Dwoje(2人で)



5. Złota Owca(黄金の羊)』by Paluch(パルフ

第5位にもポーランドヒップホップがランクイン!近年トラップに傾倒しているポズナン出身のラッパーPaluch(パルフ)による9作目のソロアルバムです。この堂々とした感じのフロウがいいですね。

Kontrola Jakości feat. Szpaku


6. 『Eterno Agosto』by Alvaro Solar

スペインのアーティストであるAlvaro Solar。ポーランドのラジオなどでかかりまくり、大人気でした。

Sofia



7. 『X』by Ed Sheeran

エド・シーランは前作アルバムまでもがTOP10にランクインするほどで、ものすごい人気ですね。すごかりし!

Thinking Out Loud



8. Dla naiwnych marzycieli(ナイーブなドリーマーたちへ)』 by Ania Dąbrowska(アニャ・ドンブロフスカ

こちらは2016年の年間チャートでNo.4だったアルバムです。実力はシンガーソングライターAnia Dąbrowska(アニャ・ドンブロフスカ)も声がいいですね〜。

Nieprawda(嘘)



9. 『The Best. Zacznij od Bacha(ザ・ベスト:バッハから始めて)』by Zbigniew Wodecki(ズビグニェフ・ヴォデツキ)

2017年5月22日亡くなったポーランドの大御所音楽家のベストアルバムが第9位です。ポーランド音楽界に大きな功績を残したアーティストで、多くの人が彼の死を偲びました。

Zacznij Od Bacha(バッハから始めて)



10. 『A Head Full Of Dreams』 by Coldplay

コールドプレイのこのアルバムは2015年末にリリースされたものですが、2017年にポーランドで公演を行った影響かNo.10にランクインしました。

Hymn For The Weekend feat. Beyonce



TOP10中5作品がポーランドのアルバムでした!そのうち2作品がヒップホップアルバムというのがすごいですね(エドの2作ランクインもすごいけど)。2017年はアメリカでも初めてヒップホップがロックの売上を上回り、世界各地でヒップホップ人気が高まっているように感じます。韓国も中国も日本もそうですよね。ポーランドも例外ではないことが、この年間チャートからも伝わってきます!

以下、20位までです。こちらにも2作品ヒップホップが入ってきてます。しかもYoung Multiは新人ですよ。これはすごい♪ポーランドのアーティストしか出演した音楽フェスMęskie Granie のコンピアルバムも人気ですね。確かにポーランド音楽をチェックするにはちょうどいいアルバムかも。
ちなみに20位にランクインしている人気次世代ラッパーTaco Hemingway(タコ・ヘミングウェイ)の『Szprycer』はなんと無料ダウンロードできます!こちらのリンクからサイトに飛び、「Pobierz MP3」をクリックするだけですよ♪てか無料DLできるのに20位って逆にすごいのでは・・。

皆さんも是非気になるものがあったら聴いてみてください。

11. 『Minione』  by Anna Maria Jopek & Gonzalo Rubalcaba(アンナ・マリア・ヨペク&ゴンザロ・ルバルカバ)<ジャズ>
12. 『Męskie Granie 2016』コンピレーションCD
13. 『Bravo Hits lato 2017』 by コンピレーションCD
14. 『Twenty Five』 by George Michael
15. 『Męskie Granie 2017』コンピレーションCD
16. 『Nowa Fala』  by Young Multi(ヤング・ムルティ)<ヒップホップ>
17. 『Złota kolekcja. Zacznij od Bacha』 by Zbigniew Wodecki(ズビグニェフ・ヴォデツキ)
18. 『The Best of 25 Years』by  Sting
19. 『Lost On You』 by LP
20. 『Szprycer』 by Taco Hemingway(タコ・ヘミングウェイ)<ヒップホップ>





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