Bitamina(ビタミナ)

Witam!

今日は若い世代を中心に大きな人気を誇るジャジーなエクスペリメンタル・ヒップホップ・ユニットを紹介します!

Bitamina(ビタミナ)
foto.material prasowy

▼プロフィール
2009年に結成されたエクスペリメンタル・ヒップホップ・ユニット。メンバーはボーカル&ラップを担当するMateusz Dopieralski(マテウシュ・ドピェラルスキ)aka Vito Bambino(ヴィト・バンビーノ)、ポエトリーリーディングを担当するPiotr Sibiński(ピョトゥル・シビィンスキ)、プロデューサーのAmar Ziembiński(アマル・ジェンビィンスキ)。2013年に1stアルバム『Listy Janusza』をセルフリリースするが、音楽好きの間に注目されるようになったのは2014年リリースの2nd『Plac Zabaw』から。2016年にはKaleidoscope Recordsよりインストゥルメンタル・アルバム『C』を発表し、続く2017年にはロングヒットとなった4th『Kawalerka』で人気を確立する。2019年には5th『Kwiat i Korzenie」をリリースした。

Bitamina(ビタミナ)はなんといってもこのチルでジャジーなビートとMateuszの少ししゃがれたような歌声が魅力的です!まずは人気ナンバーのこちらをどうぞ。

Dom(家)



Vito Bambino(ヴィト・バンビーノ)としても活動するMateuszは幼少期にドイツのケルンに移住し、現在もドイツ在住。ドイツでは俳優としても活動していますが、とある集まりでプロデューサーのAmarと知り合ったことがBitamina(ビタミナ)結成のきっかけとなりました。一方のAmarとPiotrも日常的には有機野菜やオーガニックチーズの生産に携わっていて、本業ミュージシャンではないという、少し異質なグループなんです。そのため、ミュージックビデオもほとんど作成していないのですが、人気アーティストDawid Podsiadło(ダヴィド・ポドゥシャドゥウォ)と共演した↓こちらの曲はMVがあります。

Nikt(誰も)     Bitamina / Dawid Podsiadło

いや〜Mateuszの歌声にはうっとりしちゃいますね。ポーランドの音楽フェスで彼らを観る機会があったんですが、相当な人気でした。もちろんMateuszの歌声やPiotrのポエトリー、Amarによるチルなビートが融合するからこその魅力だと思います。
↓こちらも人気曲。

Na Pół(半分に)

こちらの”Pytanie do Niej(彼女への質問)”のMVは、ワルシャワ映画学校の生徒による卒業プロジェクトとして作成されたもの。Bitamina(ビタミナ)は彼らの映画『Stacja(駅)』にサウンドトラックを提供しています。

Pytanie do Niej(彼女への質問)

↓こちらラジオ局Czwórka で行われたライヴ動画です!50分くらいあるけど、気持ちよく聴けると思うので、ぜひ聴いてみてください。

Bitamina @ Czwórka


ジャジーなヒップホップをベースにしたユニットBitamina(ビタミナ)を紹介しました!ぜひ聴いてね!




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Ralph Kaminski(ラルフ・カミンスキ)

Siema!

今日はずっと書きたかった才能の塊シンガーソングライターRalph Kaminski(ラルフ・カミンスキ)を紹介しますよ!

Ralph Kaminski(ラルフ・カミンスキ)
foto.Dawid Grzelak

▼プロフィール
1990年、Jasło生まれ。子供の頃からバイオリンや歌唱のレッスンを受け、グダンスクのスタニスラフ・モニューシュコ音楽アカデミーのほか、オランダ・ロッテルダムにあるコダーツ芸術大学を卒業しているシンガーソングライター、マルチインストゥルメンタリスト。2009年かから数々の音楽コンテストやタレント発掘番組に出演。2016年にセルフプロデュースしたアルバム『Morze』でデビューし、高く評価される。2017年にうつ病を患い、2年かけて治療。2019年には2ndアルバム『Młodość』を発表した。

2020年に30歳を迎えるRalph Kaminski(ラルフ・カミンスキ)は間違いなくポーランド音楽シーンの若手を代表するアーティストの1人。まずはこちらのデビュー曲をどうぞ。

Podobno(おそらく)

伸びやかな歌声とエモーショナルな表現が印象的な曲ですよね。しんみり聴き入っちゃう。1stアルバム『Morze』ではピアノを中心とした楽曲が並び、失恋や内省的な成長を歌っていて、とてもパーソナルなアルバムになっています。

Meybick Song

彼のすごいところは作詞作曲プロデュースを自分でこなすだけでなく、映像にも強いこだわりをもっていて、MVの監督まで務めちゃうところ。”Meybick Song"でも監督を担当しています。映像面で影響を受けているのはグザヴィエ・ドランやタランティーノだそう。

そして2019年に2ndアルバム『Młodość』をリリースしたのですが、それまでのメガネにタートルネックという大人しそうなイメージをガラッと変え、金髪ロン毛&ファンキーなイメージを打ち出してシーンを驚かせました。

Kosmiczne Energie(宇宙エネルギー)

ちなみにこのMVの冒頭に出演しているのはRalphのお母さんです^^ 
この劇的なイメチェンについて彼は「全ての人に気に入られるものではないのは分かっている」と話していますが、その背景にはデヴィッド・ボウイやフレディー・マーキュリーなど彼が敬愛するアーティストからの影響があるようです。

Wszystkiego Najlepszego(良いことがありますように)

(どうでもいいけどここでRalphが着てる”Dobra Zmiana"セーター欲しいw)
Ralphは他にも影響を受けたアーティストとしてエイミー・ワインハウスやアデルの名前を挙げています。
誰に影響を受けていようとRalphは独自のアーティスト性を確立しているし、とにかく表現力の塊だと思うんですよね。圧倒されます。

Autobusy(バス)


Ralph Kaminski(ラルフ・カミンスキ)を紹介しました!ぜひ聴いてね!



 
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Kwiat Jabłoni( クフィャト・ヤブウォニ)

Siema!

久しぶりですが、みなさんお元気ですか?
私は元気です!

もうご無沙汰すぎてこのブログどうしようか、とまで考え始めてさえいましたが、コロナ禍で家で過ごす時間も増えたし、そうは言ってもポーランドから紹介したいアーティストが途切れることはないので、時間がある時にマイペースに更新することにしました。

というわけで早速こちらのフォークポップDUOを紹介します♪

Kwiat Jabłoni(クフィャト・ヤブウォニ)

▼プロフィール
2018年に結成されたJacek Sienkiewicz(ヤツェク・シェンキェヴィチ)とKasia Sienkiewicz(カシャ・シェンキェヴィチ)による姉弟ユニット。楽器はピアノ、マンダリン。2018年以前にはHollow Quartetというユニットとしてタレント発掘番組「Must Be The Music: Tylko Muzyka」に出演している。2018年8月にデビュー曲「Dziś późno pójdę spać」をYouTubeで公開すると数ヶ月で数百万回視聴されるヒットとなる。2019年2月にデビューアルバム『Niemożliwe』をリリース。
foto.facebook

姉弟ならではのハーモニーと歌心がとても魅力的なユニットです。まずはデビューから大きな注目を集めることとなったこちらの曲をどうぞ!

Dziś późno pójdę spać(今日は遅くに寝る)

いいですよねぇ!絶妙なハーモニーがメロディーを際立たせるように耳に心地よく響きます。
ちなみにKwiat Jabłoni(クフィャト・ヤブウォニ)とは訳すと「りんごの花」という意味ですよ。

Niemożliwe(ありえない)

この2人が注目されたのにはもう1つ理由が。実は2人の父親は80~90年代に活躍したバンドElektryczne Gitary(エレクトリチネ・ギタルィ)のリーダー、Kuba Sienkiewicz(クバ・シェンキェヴィチ)なんです。幼い頃から音楽が身近な環境だったことが想像できますね。

Wodymidaj(水をちょうだい)feat. Ralph Kaminski

私は自粛生活中、この曲のアコースティックバージョンにズキュンとやられてしまってました!素晴らしいライブ演奏!かっこいいアレンジ!大好きなアーティストRalph Kaminski(ラルフ・カミンスキ)が参加しているのも最高です。

Miasto Słońca(太陽の街)

こちらは2020年8月の新曲ですが、実はこれラッパーEldo(エルド)の2014年の楽曲のリメイクでなんです。ヒップホップレーベルAlkopoligamiaが、ポーランドのヒップホップをジャズやポップなど他のアーティストによってリメイクするというコンセプトで「Albo Inaczej」というプロジェクトをやっていて、今回はKwiat Jabłoni(クフィャト・ヤブウォニ)も参加しています。

Idzie Zima(冬が来る)feat. Bum Bum Orkiestra

ハーモニーが美しいフォークポップDUO、Kwiat Jabłoni(クフィャト・ヤブウォニ)を紹介しました!ぜひ聴いてみてね♪


ウェブショップmalinkiで著書『ヒップホップ東欧』、ポーランド音楽CD、雑貨など販売しています。

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【歌詞対訳】Wyślij sobie pocztówkę(ポストカードを送れよ)by Łona i Webber (ウォナ・イ・ヴェベル))


☆☆歌詞の日本語訳コーナーです☆☆
Wyślij sobie pocztówkę(ポストカードを送れよ)by Łona i Webber (ウォナ・イ・ヴェベル)




こう書けよ:こんなところじゃ生きられない
ここに住むなんて無理
ゴミ溜めで貧困があるだけでは足りず、うつなんだ
政府は大事にしてくれない それどころか
どうやって人を虐殺しようか考えてる
例えば歩道? もちろんゆがんでる
雨、雹、雷
それに人を食う性質を持つ不親切な地元住民
魂にためにも面白いことはない
2つの劇場、1つの映画館、通ってさえいないし
バーのカツレツは冷めたまま出される
緑も足りない どこもかしこも植物は小さすぎる
既婚者の運命が変わる機会なんてない
ここじゃ奥さんたちはシャツのアイロンがけもしてくれない
信じられないほどつまらない遊びのプログラム
それにこの感激させてもくれない風景
ちっとも助けにならない
それ以外は元気だ うまくやってるよ
じゃあまたな 元気で タデクより


それかこう書けよ:ゾッとするわ!
ここではふしだらな16歳の女の子たちが
誰かが近づくのを待ちながら公園で立ってるの
私があの歳の頃のセックスと言ったらレシミャン(*)だった
がんばってペトラルカ(*)ね
時間厳守について賞状をあげるのは難しいわね
トラムは遅すぎるし バスは早すぎる
タクシーの運転手さん、急いで!
まったく手癖の悪い田舎ね
ここでは何も起こらない 
何も走ってない なんにもよ
娯楽が少ないし 誰と飲んだらいいのか
ここじゃ誰とも接点が持てないんだもの
正直にお客さんと話せるけど 重要な点があるわ
泣き言ばかりで 不満をいうのが大好きなのよ
文化の中にあるゴミ溜め 理解しがたいわ
コンサートホールはあるけど チェロはないの
それ以外は元気よ なんとかうまくやってるわ
元気でね キスを送るわ マリアより


フック
ポーランドではこれほど多くの田舎がさびれている
ちょうどお前が住んでいるのが
その中でも最悪の場所だったってこと
こんな不快な場所では運命がお前を閉じ込めちゃうって
そこからポストカードを送ってよ


最悪なことになる前にさ、お前
1つ ポストカードを手に取って
2つ どこでもいいから送れよ
どこでもいいんだ 当てずっぽうでいい
クアラルンプール、ウランバートル、デリー
ここでどんなに嫌な音が鳴っているか書けよ
唯一見える景色は見込みのない風景だってことや
唯一聞こえる音は機械がウンウン鳴る音だってこと
西側には大量の移民が急増してる
名前を書いて読んでみろ そこには何が書いてある?
絵はかなり間違ってるけど フラストレーションは本物だ
痛みもかなりある だけど事実は1000分の1だけ
セミコロンは1つ だから文学的にはなかなかいいね
そいつを棚から取り出せ カバンの中に隠すなよ
住所を書け どこでもいいから
そして送るんだ 雷が鳴ることなんて期待するな
だけど誰かこれを読んで楽しんでくれるのか?
間違いないよ


そこらじゅうでこれほど多くの田舎がさびれている
だからポストカードを送れよ 早く送りなよ
カードを送った先は自分のいる場所より
おそらくずっとひどいという事実で
お前の地平線が明るくなりますように


レシミャン(*):ポーランドの詩人ボレスワフ・レシミャン(1877-1937)。
ペトラルカ(*):イタリアの詩人フランチェスコ・ペトラルカ(1304-1374)。


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