8.31.2016

【インタビュー】Lilly Hates Roses(リリー・ヘイツ・ローゼス)

Witam!

Paulaですどうも。

今年の3月にテキサス州オースティンで行われた世界最大級の音楽見本市SXSWに出演していたポーランドのインディーポップDUO、Lilly Hates Roses(リリー・ヘイツ・ローゼス)のインタビューをお届けします。デビュー曲「Youth」がいきなり米シアトルの人気ラジオ局KEXPにPick Upされ、キュンとするようなメロディーやハーモニーが魅力の彼ら。ちょうど1度目のライヴがあった次の日で、ライヴのこと、音楽制作で大事にしていることから日本アニメの話まで、たくさん話してくれました!
ではどうぞ♪

ポーランド語版インタビューはこちら

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SXSWは楽しんでる?

カミル:最高だね。オースティンに着いた瞬間からこの街に恋しちゃったよ。こんなフェスには今まで来たことがないし、他のフェスがこの雰囲気に近づこうとしても無理だろうね。

カシャ:ライヴや気候、起こることすべてを吸収してるわ。太陽が照っていて嬉しい。

カミル:ゲームEXPOにも行ったんだけど、すごい体験だったよ。コスプレイヤーもいたし、すごかった。ライヴもそうだし、この街、そして6番街のヴァイブが最高だね。


誰かいいアーティストのライヴはもう見た?

カミル:昨日イギー・ポップを見たよ。

カシャ:爆音だったけど、最高だったわ。

カミル:メンバーが良かったんだ。クイーン・オブ・ザ・ストーン・エイジのジョシュ・オムやアークティック・モンキーズのマット・ヘルダースがプレイしてた。最高だったよ。あとヒップホップのパーティに行ったら、白人が僕らだけだった。おかしかったけど、まさにそんな場所に行けるのが楽しいよね。



これから見たいアーティストはいる?

カミル:カシャが昨日ウルフマザーのボーカルと知り合ったから、見に行くつもり。あとラ・ラ・ライオット。残念ながら、クリスタル・キャッスルズとネオン・インディアンは僕らと時間が被っていて、もうプレイしないから見られなかったよ。土曜日にはThe Dumplingsザ・ダンプリングス)も見たいと思ってる。


あなたたちの音楽は、ポップで美しいメロディーとハーモニーが特徴的だよね。どんな音楽に影響を受けたの?

カシャ:今はさまざまな音楽を聴くし、いろんなことに影響を受けるから、常に変わるわ。例えば私にとってきっかけとなったのはボン・イヴェールの『For Emma, Forever Ago』。あの頃、自分が本当にどうしたらいいのか分からなくて、自分に合う道を見つけられないんじゃないかって辛かった。このアルバムが私の目を開けてくれたの。「そうよ!私の理想の音楽は存在するんだ」って思ったわ。

カミル:僕にとってトリガーになったのは、ニュートラル・ミルク・ホテルの『In The Aeroplane Over The Sea』。イギリスのパンクロックとボブ・ディランが出会ったみたいな感じで、歌詞がビタースイートで本当に素晴らしかったんだ。ザ・レヴォネッツの2ndもとても好きだよ。今は少しシューゲーズも聴いてる。




最初にバンドとして音楽を始めたときのことを教えて。

カミル:4年前にカシャと知り合った。一緒に音楽を作ってみようってカシャが提案してくれたんだ。そんな音楽的な一歩からこのバンドが始まって、もう3年続いてるよ。最初に作ったのは、シアトルのラジオKEXPで初めてオンエアされた「Youth」だったな。

カシャ:その通りね。

カミル:信じられなかったよ。彼らのところに曲を送ってみたら返事が来て、「いい曲ですね。今日の一曲にしてもいいですか?」って言われたんだ。驚いたし、活動を始めようって強い衝動を覚えた。それに大きな自信になったよ。この自信とハードワークのおかげで、3年後の今オースティンに来られた。昨日のライヴは願った通りにはいかなかったけれど、ここにいるっていう事実自体がすばらしい栄誉だよ。

カシャ:そうね。昨日のライヴで、ポーランドで初めてライヴした時のことを思い出したわ。ある意味ちょっと懐かしくもあった。バンドをやろうと決めた瞬間から常に活動して、その効果が見えてきて、それが私たちに力を与えてくれる。音楽をやり続けて辞めないこと。


去年ニューアルバム『Mokotów(モコトゥフ)』をリリースしたよね。反応はどうだった?

カミル:結構、面白い反応だったよ。2ndアルバムは1stとまったく違うものだから、僕らのノスタルジックで静かなサウンドが好きだったファンは2ndも同じ路線かと思っていたから、驚いていたよ。

カシャ:ファンの一部は驚ていたけど、幸運なことに多くのファンは残ってくれたわ。それに2ndから私たちを好きになってくれた新しいファンも多く増えたの。でも一番大事なことは、私たちが自分たちが作りたいアルバムを作ったってこと。どんな方法でも自分たちを制限しなかったし、こうなればいいって計画しすぎたりしなかった。後になってから、「これ本当に1stと合うかしら?」って考えたの。(笑)

カミル:シンガーソングライター的なジャンルだから、1stにも2ndにも共通の特徴はある。違いはあるけど、曲の構成は似ているんだ。実際1stよりも進化、成熟したのは事実だけど、このバンドの特徴的な部分は変わらず僕らのハーモニーなんだよ。


自分たちなら1stと2ndにどう評価をつける?

カミル:僕はアルバムが完了するってことはないと信じている。結果的に切り上げるだけ。つまり、あるエネルギーをとじこめることで、最も正直な表現の形なんだ。2ndアルバムは音楽的な視点から言って1stよりも優れていると思う。バンドとして、ミュージシャンとして常に進化しているからね。だけど、1stに手を加えたいとは思わないな。独自の繊細な雰囲気や、不完全さがある。それがまさに1stを特徴づけているから。もっと磨き上げたり、修正したりもできるけど、そうしたら時事性やそのエネルギーを失ってしまうだろうね。



シングルの「Mokotów(モコトゥフ)」は何についての歌なの? モコトゥフがワルシャワの1地区なのは知っているけど、あなたたちはワルシャワ出身ではないよね?

カミル:モコトゥフはドマニェフスカ通りがあるワルシャワの1地区で、多くの株式会社やあらゆるジャンルの大企業が集中しているエリアなんだ。「指輪物語」のモルドールって呼ばれているよ。あそこでは人々が18時間とか働いて、ゾンビみたいになって会社から出てくる。午後6時には完全に空っぽで死んだ街みたいだけど、朝の7時は東京みたいなんだ。この曲は、トラムでモコトゥフ方向へ向かう時の感情を表しているんだよ。あそこで働いたことはないけど、少しだけ住んでいたことがある。いつもスタジオにレコーディングへ行くとき、半分死んだみたいな感じで出勤する人々を見ていた。すべての義務からちょっと離れたいと思うような状況で狂気に陥らないこと、その中で自分を見つけること。大体そんなことを歌っているよ。



Dawid Podsiadło(ダヴィド・ポドゥシャドゥウォ)とコラボした曲があるよね。どうやって実現したの?一緒の仕事はどうだった?

カシャ:一緒にツアーしたときにダヴィドと知り合ったの。そのときお互いが大好きになったのよ。2ndアルバムをレコーディングしているとき、誰かゲストがいたらいいねって考えてた。ダヴィドは素晴らしいボーカリストだから、彼がOKしてくれたら最高ねってなったのよ。

カミル:一緒にレコーディングはしてないんだ。録音したものを送っただけで、ダヴィドは完成したものを送り返してきた。曲の解釈の仕方こそが、ダヴィドが有名である大きな一因だろうね。歌詞の解釈における彼の才能はすごいものがある。この曲でもそうしてくれた。まるで自分が書いた曲かのように歌い、コラボする度にいつも自分自身を出してくるダヴィドは素晴らしいよ。

カシャ:ダヴィドがボーカルを録り終わったとき、そんな風に歌詞を解釈したか、彼にとってどんな意味を持つ歌詞だったかメールしてくれたのを覚えてる。それに、この曲をすごく気に入って、繰り返し聴いたって言ってくれたわ。


音楽を作るとき、自分たちにとって一番大事にしていることは?

カシャ:私にとっては常に本物であること、自分の意思に反したことはしないことね。私はすごくそういうのに敏感なの。誰かが自分の意思に反したことをしているときは、誰だって聴いたら分かるわ。私にとってはそれが一番大事なことね。

カミル:音楽はアートの一つで、表現の形だ。ライヴの後では、自分の中から何かを放り投げたような気持ちになるよ。ステージ上では完全に正直だ。自分たちを100%露わにしている。日々の生活では誰もがいつもかっこつけて、誰かを演じているだろう。でもアートをしていて正直でいるとき、それがまるでセラピーのように効くんだ。一番大事なのは、本物であることと表現の形かな。


SXSW以外で外国でライヴしたことはある?

カシャ:去年の8月にイギリスで5つライヴをやったわ。2014年にはドイツからスイス、オランダ、ベルギー、フランスへとツアーしたの。外国でも結構ライヴしているわ。


活動の場はヨーロッパなのね。

カミル:そう努力しているよ。メディア出演などで助けてくれるPRエージェンシーにはあまり頼まず、自分たちでやっているんだ。これはキャリアの始まりだと捉えている。ポーランドの音楽シーンにはある地位を築くことができたけど、外国ではそんなの何の意味も持たないからね。もう一度気に入ってもらって、自分たちが何者なのか伝えなきゃいけない。とても難しいことだし、とても謙虚さが必要とされるよ。

カシャ:でも私たちは怖気づいてないわ。


カシャは最近、別のプロジェクトにも参加していたよね?

カシャ:そうなの。自分の声がどこかで使ってもらえるって嬉しいわ。別プロジェクトに参加して、自分を表現できてるって感じる。まさに今Miuosh(ミウォシュ)というラッパーとJimek(ジメク)というアーティストとポーランド・ラジオ国立交響楽団と一緒にやっているプロジェクトがあるの。Jimek(ジメク)がMiuosh(ミウォシュ)の曲をオーケストラ風にアレンジしたプロジェクトで、私はそこで1曲歌っているわ。とにかく最高で、一見の価値ありよ。

カミル:ものすごい大きな印象を受けたよ。とにかくクラシック音楽とラップの融合自体素晴らしい。一番最高なのは、オーケストラの人々の取り組み方だ。普段彼らはバッハとかモーツァルトとかそういうのを演奏しているのに、突然ヒップホップのクラシック版を渡される。それを優れた感覚で感じて、熱狂しているんだ。

カシャ:ヒップホップ側の人々もクラシック音楽側の人々も皆、熱狂しているわ。



日本に来たことは?

カシャカミル:ないよ。


何か日本に関する思い出ってある?

カミル:子供の頃は、漫画やアニメに夢中だったから、日本に関する思い出といったら全てそっち系だなぁ。例えば最近は3度目になるけど、また「デス・ノート」を見てるよ。

カシャ:まさに今日カミルに「セーラームーン」をまた見たいって話してたところなの。最後に見たのは15年くらい前だから。

カミル:僕は日本映画の、いろんなタイプのホラー映画のファンでもあるよ。高校時代は友達と毎週金曜に、それ系の映画をたくさん観ていたな。そのうち俳優の顔まで覚えていたくらい。

カシャ:日本のホラー映画は本当に怖かったわ。

カミル:それから「Ghost In The Shell」のファンでもあった。あれはすごいよね。あれが出たのは1997年のことで、当時ポーランドではアニメ・ブームだったんだ。90年代のポーランドでは、月曜から金曜まで毎日15:00から18:00の間日本のアニメが放映されていて、子供はみんなそれを見ていたんだよ。みんなポーランドのアニメより日本のアニメの方を知っていた。ポーランドのアニメは、両親の世代のもので「レクショ」や「ポペクとロレク」なんかがあるけど、僕らには古すぎたんだ。一方で「ヤッターマン」「ドラゴン・ボール」「NARUTO」「One Piece」とかがTVでやってた。


日本に来たらやりたいことってある?

カシャ:お寿司を食べること。

カミル:お寿司を食べて何かしらコミコンに行きたい。

カシャ:私は原宿に行って、何かクレイジーな服を買いたいな。どんなものか見てみたいし、日本にいる間はそういうファッションをしてもいいわね。

カミル:それで何かJロックのライヴに行くんだ。最高だろうな。


無人島にCDを3枚持っていくとしたら?

カミル:ニュートラル・ミルク・ホテル『In The Airplane Over The Sea』、ザ・スミス『The Queen Is Dead』とメタリカの『Master Of Puppets』。

カシャ:私は間違いなくボン・イヴェールの『For Emma, Forever Ago』。それとザ・フレイミング・リップスの『Yoshimi Battles The Pink Robots』。

カミル:ザ・ベスト・オブ・80sは?

カシャ:わーそれいいね。(笑)

ありがとうございました!

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